夢日記

書き留めた夢を文章にして公開しています

220315

 ひょんなことからペットを飼いはじめた。猫とねずみと、黒くて小さい何かである。彼らは初めのうちは警戒心が強かったが、時間を共にするうちに、だんだんとこちらに懐くようになってきた。

 ある日、いつものように彼らと一緒に晩ごはんを食べていると、掃除をしている母がやってきた。母は彼らに気づいていなかったのか、床にいた彼らをみな掃除機で吸い込んでしまった。努めて冷静に、掃除機のゴミパックを開けて、彼らを探していると、母が何か煽るようなことを言ってきた。抑えていた怒りが爆発し、つい怒鳴り声をあげたが、母はきょとんとしていた。

 それから何ヶ月か経ち、黒くて小さい何かは子イルカに成長した。左の水槽で親子イルカが泳いでいる。ふと思う。そういえばこの子は親がいないから泳ぎを知らないのではないか。そんな懸念とは裏腹に、私が子イルカの上にまたがると、彼はジャンプしたり潜ったりして軽快に泳いでくれた。

 我を忘れて楽しく過ごしていると、気づけば周りにも、人を上に乗せて泳いでいるイルカたちがいた。これからイルカのレースが始まる。みんな最後の練習をしているのだ。係の人が我々を見つけて近づいてきた。もうレース開始の時間だ。私は子イルカにがんばれ、と伝え、ゴール付近へ向かった。体育座りをしている人たちの列に加わり、心友の勇姿を見届けるべく膝を抱えた。