251021
「反射ポールは暗くなると見えづらくなること」について友だちと語り合いながら、夕暮れの田舎道を歩いている。薄暗くなっていく田んぼや雑木林の横を抜けながら、「昼の光と夜の月明かりではどちらが見えやすいだろうか」という議題に差し掛かったところで、我々は大きなお屋敷の庭に着いた。
お屋敷の前には、赤白の縞模様が描かれた反射ポールがあちこちに生えていて、よく目を凝らすと、庭の木にぶら下がっていたりなんかする。形はポール状のものから球体のものなどさまざまである。窓の中には犬の頭型ポールが見える。一つだけ様子がおかしいので、サーチライトを照らす。
倒れそうなほど眠い。というわけで、翌朝はゆっくり起きた。もう朝ではなく昼近い。一階の台所へ降り、父が持っていたゴミを奪う。父のお菓子も一緒に奪ってしまったので、返しにまた階下へ向かう。
広場の古物市で、パステルカラーの糸を探す。他県の仕事仲間と「ブックカバーは使わないけど手持ちがないと気になる」という話をする。
海岸には1950年代に誰かが差し入れしたマックの残骸が落ちている。さすがはマック。パンがまだ綺麗な状態だ。
ダイビング中に酸素ボンベが切れることを考えていると、呼吸を間違えてゴボゴボと空気が出ていった。毒蜘蛛がクラゲにまとわりついて、ゆっくりとその体力を奪っていく様子を、近くでじっくり観察していると、すぐそばで「ピ!電池切れです」という声がした。
251019
あと数日で開催される大規模イベントのリハーサルに、運営スタッフとして参加している。ダンス部隊に吹奏楽隊、コーラス部隊など、イベントを盛り上げてくれる各種出演者たちが揃いに揃って、当日の動きをおさらいしている。私はその様子をキャットウォークから眺めている。
午前の通しリハが終わり、みんな一旦控え室へ休憩に向かった。この時間の舞台はインタビュー映像の撮影に使われる。VIPとして招かれたMETガラの主催者が、派手な飾りがたくさんついた真紅のドレスを身にまとい、取材陣に向けてなにか喋っている。
万事順調な様子なので安心し、ふらりと外へ出た。風が思いのほか強く、海岸につくった仮設トイレが砂埃に覆われてしまっている。やはり砂浜にトイレをつくるのは失敗だったかもしれない。
運営スタッフの待機所はイベント会場の外にある掘立小屋のようなところで、私が戻ろうとした時、入り口付近でスタッフのひとりが通話をしているのが見えた。ハイビスカスが咲いている垣根に身を隠して会話を盗み聞きしていると、何やら当日、イベントをめちゃくちゃにしてしまおうと計画しているらしい。
せっかくここまで準備したのに台無しにされてはいけない。会話の中身や、スタッフが変顔している様子がインスタのリールにあがっていたので、急いでスクリーンショットを撮った。早くグループLINEに晒して、このスタッフをクビにしてもらわなければ。
しまった。焦って写真をダブルタップしたためか、勝手にいいねがついてしまった。いつから写真アプリとインスタが同期してしまったのだろうか。慌てていいねを消したが、もう通知がいって、アイツに気づかれてしまったに違いない。逃げるしかない。私は高架線の上から身を乗り出して、飛び乗れそうな電車を探している。
250507
喪服を探している。家にあったおさがりを木箱に入れて会場の端っこに積みあげる。
小さな男の子は私の家族なのに、目の前に来ても無反応だ。たくさんの子どもたちの列に加わって、膝を抱えて座っている。くりくりした大きな目から放たれる視線は、私を通り過ぎて左右に揺れる。
母が後からやってきた。
よかった。男の子はようやく私たちを家族と認識する。