夢日記

書き留めた夢の中からいくつか公開してみたくなって

0524

 近畿地方のとある島に修学旅行に来ている。今は自由行動の時間で、ひらがな館という人気フォトスポットを巡ったりしてみた。なにか特別な展示でもあるのかと思ったが、住宅街の一軒家にありがちな洋風の部屋があるだけで、特に面白いものもなかった。

 お昼を食べようと思い、その辺のホテルのレストランに入った。1日31食限定の定食があったので、まだ食べられるか聞いてみると、

「予約されたのですが、まだお見えにならない方が一名いらっしゃって、その方の分でよければお出しできますよ。」

とのことだった。出してもらったはいいものの、食べ終わる前に予約していた人がやってきて恨まれても都合が悪いなと思い、あと5分だけ、11時になってもまだ来なかったら食べてしまおう、と決めた。そのまま11時になり、定食を食べた。魚に白ごはんに味噌汁といった、ごく普通の和食セットだった。

 私は修学旅行の実行委員であり、仕事の一環として、今日の自由行動で巡ることのできる場所の地図を作って、事前にみんなに配っていたのだった。おすすめスポットの紹介を載せたり、カラフルなイラストを付けたり、かなりの時間と手間をかけたが、その分なかなかの仕上がりとなっており、自分ながらに満足していた。改めて地図を眺めながら悦に入っていると、近くを通ったクラスメートが側に来て、出来を褒めてくれた。嬉しく思うのも束の間、自由時間が終わってみんなが集まった時、その子が

「明日は朝の10時までに地図を見て予習をしてから観光に臨もうと思います。」

などと宣言を始めた。地図は時間の関係上、今日の分しか作っていなかった。実行委員の本来の仕事とは別に、気まぐれで作ったものだったので、(間に合わなかったし、明日以降の分はいいかな)と考えていたのだが、大勢の前でああ宣言されてしまっては作らないわけにもいかない。余計なことを…と思いながらも、地図作成の時間をどう捻出しようか考えを巡らせ始めた。

 ひとまず宿へ向かうフェリーに乗るために、今いる建物から荷物を運んだりしなければならない。もうフェリーが来ていて、急がなければならないのだが、誰も動かず棒立ちのまま目の前の大きな荷物を眺めている。私はかなりイライラしていた。よほど重い荷物なのかと覗いてみれば、ただのプラごみである。この野郎、と全部一人で抱えて建物を出たところで、ひとり手伝いに走ってきてくれた。

 空は雲ひとつない晴天だが、飛ばされそうなほど風が強い。桟橋へ差しかかったところに、カメラなどの機材を抱えた人たちがいる。中央にリポーターと思しき人がいるので、何かの撮影をしているのだろう。桟橋を渡るためには撮影陣の後ろを通らなければならないのだが、撮影が終わるまで待機してくださいという指示も特にない。こんな格好でテレビに映っても少しも嬉しくないね、などと話しながら、風にバタバタと煽られるゴミ袋を抱えてふたり歩いた。

0516 - 2

 牧場で働いているH先輩を訪ねた。先輩は搾乳の仕事をされているらしい。私が先ほど食べたミルクキャンディに、先輩の搾った牛乳が使われているとのことで、感謝の意をどこへともなく示してみる。歩いている道の脇に旗が立っており、ここからは小麦畑ですよ、と教えてくれる。隣にいたT先輩(この方は実際に搾乳の仕事をされている)がその旗を見て、乳牛の飼料となる小麦や、それを育てている人にも感謝の意を示し始める。やられたな、この人にはかなわないな、とちょっと悔しくなる。

 ご飯を食べるため、小学校1年生のときの友達のNちゃんと大学時代の友人Yを含めた数人でレストランに入った。私がショーウィンドウのパフェに気を取られている間に、他のみんなは遠くのテーブル席に座ってしまった。店員さんに「お肉焼きはじめますよー」と声をかけられるまで、まったく気づかなかった。既にカウンター席の鉄板に鮮やかな肉が広げられ始めており、今さら席を変えますというのも憚られる。グループで来ておきながらなぜ、ぼっち焼肉をしなければならないのかと苛立ちを感じていた。

0516 - 1

 自分の部屋ではない和室の掃除をしていた。巨大な緑のゴミ袋が積まれており、これを全部処理するのは少々しんどいな、と思いながら、袋の一つを開けてみた。緑の袋は可燃用なのだが、中にはたくさんのピンクのゴミ袋が入っていた。ピンクの袋は不燃用なのだが…。

 もともと嫌々やっていた作業だったので、さらに仕事が増えて憂鬱になる。ピンクの袋の中には衣類がたくさん入っていた。衣類を捨てるためには、たしかまた別の袋を用意しなければならない。

 よく見ると衣類に小さなゴミや虫がたくさんついている。汚れている衣類は可燃でいいんだったな、となる。何も分別せずそのまま捨てることにした。

0513 - 2

 グラウンド施設を借りて運動会が行われている。今は他の学年のダンスの時間であり、使用されている音楽が自分でも知っている有名なものであった。みんなが盛り上がっているので、自然な流れで歌を口ずさむが、隣のクラスメートに咎められてしまった。応援のかけ声も禁止されている状況下で歌をうたうのは当然避けるべきことだということは、言われずともわかっていたつもりだが、周りのにぎやかな空気が私に冷静な判断の余地を残さなかったのだと、改めて周囲を確認する。たしかにみんな音楽に合わせて拍を取ったり体を動かしているだけのように見える。歌っている人は私だけだったようで、恥ずかしくなる。

 自分の出場する競技の順番がまわってきた。私たちの学年種目はおさるのかごやの発展版のような競技であった。数人で1組になって、テントの屋根部分の骨格のような金属製の台に1人が乗り、残りのメンバーで台を担いで、走る速さを競うのであった。私は台の上に乗ることになっているのだが、台にチェーンで繋がっているリングの使い方がわからずにスタート地点でまごついていた。すると隣のグループの、黒いノースリーブを着た大人っぽい雰囲気の女の人が、リングを肩に通して台に乗っかればいいのだと、自ら実演して教えてくれた。

 閉会式が始まるまでの休憩時間をテント内の応援席で過ごしていた。私の席は正面ステージから近くにあり、先生がステージの裏で閉会式の準備をしているのが見えた。先生は重ねられた新聞紙を開いて中身を確認している。よく見ると、しそ漬けにされた樹木の葉っぱがたくさん挟んである。あれはなんだ、と集まってきた友人たちと話していてわかったのだが、運動会の途中で私が思いついた、「落ちている葉っぱをしそ漬けにすることでグラウンドをきれいにする」という案が採択されたようだった。運動会のプログラムと並行して行われていたしそ漬け作業が終了したので、閉会式で全校生徒に配って持って帰ってもらう、といったところだろう。

 私のもとへ同級生のひとりが近づいてきた。見るとスーパーで売っているような生肉を食べている。うしろには彼の父親と思しき人物もいた。ふたりして「おまえの案が採用されたようだが、そんなものはたいしたことない。生肉を食べるほうがすごいだろう。」といった様子でマウントをとってくる。私は、持っていた食べかけのしそ漬けを透明な小ぶりのビニール袋に入れ、圧迫して空気を抜いてみた。そうすることでしそ漬けがレバーのように見えるのではないかと思ったのだ。思惑通りになったので、それを彼らに見せ、しそ漬けは生肉にもなるんだぞ、と対抗してみせた。

0513 - 1

 指導教員U先生の担当する授業を履修しているのだが、今日が自分の発表担当日だというのに少しもスライドが完成していない。授業は1限で8時45分から始まるので、あと1時間弱残っているが、とてもそれだけの時間では終わりそうにない。どこからどう見ても絶望的な状況であるが、授業をバックレる勇気もなく、なんとか間に合わせるしかないと、バスの中で焦ってスライドを作っている。

 駅に着き、構内の時計を見ると、もう8時を過ぎている。いよいよどうしようもない状況に自分が置かれていることを実感し始め、電車がホームに入ってきた段階で、とうとうすべて投げ出して遠くへ逃げてしまおうと決意する。誰にも見つからないように最後尾の車両に乗り込むが、同じ制服の人が乗っているではないか。その人は知り合いでないのだが、降りるべき駅で降りないことを不審がられるのが嫌だった。先ほどの決意はすぐに打ち砕かれ、私は重い足取りで学校へと向かった。

 学校に着くとすでに9時45分になっていた。発表スライドが未完成の上に1時間の遅刻ともなると、さすがに授業へ出向く気はすっかり消え失せてしまった。後のことを考えると地獄だが、ひとまず今は何もする必要がないという解放感すらあった。校内をうろついていると、友人を見つけた。彼女もサボりだろうか。仲間を見つけたような気持ちになり、少し救われた。

 声をかけ、一緒にサボろうと提案すると、彼女は快く承諾してくれた。今の私にとって、彼女は女神のような存在だった。とにかく怒らないでそばにいてくれることがありがたかった。自分の過ちを話す勇気はなく、他愛もない会話をしながら2人で歩いていたが、心は完全に彼女に依存していた。

 彼女は相談室に向かうところだったようで、私は当然のように入口までついていった。ドアをノックしても返事がないので開けてみると、先生は不在のようだった。仕方ないのでそのまま中庭でおしゃべりを楽しむことにした。中庭には芝生が広がっているが、人工的な手入れはされておらず、ところどころに低木や雑草が生えている。あれは自然にできた形なのだろうか、クッションくらいの大きさの綺麗な円形のコケが固まって生えていたりもする。ちょうど梅雨入りで際立つ草の青さが視界いっぱいに広がり、私のすさんだ心を癒してくれる。

 友人がふいに、

「あ、やちめだ!」

と言って右の方を指さした。指さす先を見ようとすると、急に自分が鼻先まで水に浸かっていることに気付いた。中庭は窪地になっており、雨が降ってきたため水が溜まってしまったようだ。改めて友人の指す方向をみると、向こう岸にカエルがいた。大きなまんまるの眼が特徴的で、サンリオの某キャラクターを彷彿とさせる可愛らしいカエルであった。信楽焼の狸のように、ちょこんと座ったまま全く動かない。「やちめ」とは不思議な名前だな、と思いながら池から這い出る。雨は当分止みそうにそうにない。

0410

 部屋で寝ていると、1階の駐輪スペースから、自転車を出し入れする音が何度も聞こえてきた。何をやっているんだか、と夢うつつの中で目をつむっていると、階段を上ってこちらに向かってくる足音が聞こえてきた。隣の人かな、などと思っていると、カチャン、という音が私の部屋の玄関から聞こえてきた。途端、私の心拍数は跳ね上がり、夢の境を彷徨っていた意識は鮮明になった。しかし派手に動くと何があるかわからないので、寝たふりをしながらじっと息をひそめた。

 部屋に入ってきた者が布団をたたいてくるので、仕方なく身を起こしてみると、若い女性と息子らしき少年がベッドの傍に立っている。彼らは、自分たちがとあるおっちゃんに追われていること、私の助けが必要であることを伝えてきた。そのおっちゃんと私は面識がなかったのだが、彼らのお願いを承諾し、おっちゃんのもとへ案内してもらった。

 私はその後のことをよく覚えていない。親子に連れられておっちゃんに会いに行ったことは確かである。おっちゃんはスキンヘッドで、話に聞いていた通り怖い人であったが、なんとか彼らを和解させたことがおぼろげに記憶に残っている。しかし私がおっちゃんとどんな会話をしたのかは全く思い出せないまま、帰路についていた。

 私の住む家は4階建てのアパートから高層マンションの最上階に変わっており、外階段を上ってもうすぐ自分の部屋の階に着こうとしている、とそのときであった。私の進む先にあのおっちゃんが立っているではないか。おっちゃんは私に対して暴言を吐きだし始めた。(さっきのことで怒っているんだ…)と怖くなり、逃げ出したくなるが、(どうせ逃げてもまた追いかけてくるに違いない。やられる前にやれ…!)と思い、おっちゃんに掴みかかった。

 私がおっちゃんだと思って掴んだのは、額縁であった。額縁にはおっちゃんの顔がすっぽりはまっており、その状態でなおも暴言を吐き続けている。私はおっちゃんに息を吹きかけた。おっちゃんを黙らせるにはこうするより他にないことを知っていた。何度も何度も力いっぱい息を吹きかけていると、だんだんおっちゃんの顔から水分が抜けていき、干からびてきた。私はがむしゃらに息を吹きかけ続けた。いつの間にかおっちゃんの声は聞こえなくなり、額縁の顔はまるでミイラのようで、もう誰なのか判別できなくなっていた。

0408

 6畳ほどの部屋に友人と2人でいると、隣の部屋に電話をしながら入ってくる男がいた。男が危険な人物であることは私も友人も知っており、2人で顔を見合わせ、どうしようかと相談する。ひとまず私はベランダから逃げられるかどうか試してみることにした。ベランダから壁伝いに隣の敷地へと飛び移り、うまく外に出ることができたが、友人とははぐれてしまった。友人は男に捕まってしまったかもしれないという不安が頭をよぎった。

 男が私のことを知っているかは定かでないが、友人を助けるため、自分は男と無関係であることを装い、一眼レフで写真を撮るのが趣味なだけの人間として、カメラを携えて男へ接近するという方法を考えた。カメラを取りに行ったりバタバタしているうちに夜になり、渋谷の大型ビジョンのような巨大スクリーンが街に現れた。男と男に同伴する女が映っており、女は私がおいてきてしまった友人ではないものの、やはり不本意に男のもとに居させられているようであった。

 女は心底男を毛嫌いしているが、そのことを少しも悟られないよう、親密な様子で男と接している。しかし男はそんな女の努力も知らず、女が少し動いただけで怒鳴り散らし、瓶に入った薬のようなものをあおっている。瓶の中身が空になると、そばにいたらしい研究室の同期Cさんに、新しい瓶を持ってくるよう男は命じる。するとCさんは私のもとへとやってきた。私は道路から巨大スクリーンを眺めていたが、彼女がやってきてはじめて、道端に瓶が何本か転がっているのに気付いた。

 彼女は瓶を拾い上げ、中に薬が入っていることを確かめると、道路沿いの壁に等間隔で設置されていた水飲み場のような器の中に、1滴ずつ薬を垂らしていった。すると器の中の水が次々と光を放ち始めた。光の色は器によってさまざまで、夜の闇の中で器の周囲だけぼんやり明るくなっている風景や、その中を駆けていくCさんの姿があまりに綺麗だったので、今こそ写真を撮るべき時!と意気込み、カメラを構えた。

 さっきまで確実に夜だったはずなのに、シャッターを押して顔からカメラを離すと、辺りはすっかり明るくなっていた。壁に取り付けられた器から発せられた光は、もう周囲の光に溶け込んで消えてしまった。

 私はあたり一帯をふらふらと歩きだした。交差点に差し掛かると、学校や会社に向かう人びとがこちらへ向かってたくさん歩いて来た。私は人の流れに逆らう勇気もなく、方向を変えて彼らとともに大学のような敷地の中へ入っていった。じわじわと悔しさが募り、さっき撮り逃がしたあの光景をしのぐ美しい被写体はないかと、泣きながら探し歩いた。

 金色のぶちのねこが歩いている!?と思ってよく見ると、ところどころ金色の毛糸で着飾られた、お正月仕様の白いねこであった。ねこの首にはお年玉袋がついた赤い紐が括り付けられており、そばにいた人が立ち止まって、お年玉袋を紐から外していた。どうやら今日は元旦のようで、「あけましておめでとう」と書かれたプラカードや、年賀状を渡し合ったりする人があちらこちらにいた。私は交差点で人とぶつかったことを思い出し、新年一発目の人との会話が「あけましておめでとう」ではなく「すみません」であったことが悲しくなり、ますます泣きながら歩いた。

f:id:will_m:20210515233624j:image