夢日記

書き留めた夢を文章にして公開しています

220206

 横浜市で新たに定められたゲーム条例は、当時流行っていた通信型人生ゲーム機から発せられる電波に、物理的な制限をかけることを可能にする効力を持っていた。この条例のせいで、市内の子どもたちの持つ人生ゲーム機では、結婚から先のイベントに進むことができなくなってしまった。

 そのような中、ある日の新聞の一面に、中学生グループが条例の規則をかいくぐって通信を成功させたという記事が掲載された。横浜駅の階段を警察に誘導されながら登っていく6人の女子中学生の後ろ姿が写真に収められていた。

 私はその記事を眺めているうちに、まるで自分が今横浜駅で彼らの後ろをついて歩いているような感覚に陥った。ふと時計を見ると、日付が変わろうとしている。終電はもう行ってしまったみたいだ。

 仕方がないので駅直結のホテルへ向かう。今から予約できないかと動く歩道を歩きながらスマホを開く。母から大量のLINEが来ているのが目に入る。深夜まで連絡がないので大層お怒りの様子。慌てていると、とうとう電話がくる。反射で通話ボタンを押してしまい、怒られながら歩く。

 ホテルの中には体育館があり、今夜はオリンピック会場として使われている。中央部のステージを丸く囲む形で観客席がセットされており、各チームの席を仕切るように、ロープでできた網が掛けられている。場内に設置されたたくさんの照明がステージを煌々と照らしている。これから始まろうとしている雰囲気である。

 観客はなぜか母校の生徒が多いように感じた。みな現役の生徒なのだろうか、ほぼ全員制服を着ている。OG席はまだガラガラだったので、ステージの目の前に座って始まるのを待った。母はテレビの生中継を見ながら私と通話を続けている。

 聖火ランナーの1人目となる選手が私の目の前に立っている。短距離走の島津○人選手である。某筋肉ユーチューバーに似た童顔マッチョの選手である。彼は非常に人気の選手で、今回の大会の期待の星である。彼を見上げると、天井の照明が逆光になっていて、とても神々しいと思った。

 開会式が始まっても、母は画面越しに何か喋っている。たまにスマホを床に置いたり、たまに耳に当てて適当に相槌を打ってみたりする。母はそばにいる誰かの話し声を、私の返事だと思ったりしているようである。テニス選手が聖火でラリーをしている実況が聞こえてきた。気がつけば母との通話は終了していた。

 夢から醒めた。さっきまで夢の中で見ていた出来事を回想しているとき、島津選手は大会直後に34歳という若さで亡くなっていることを思い出した。確かオリンピックのために、特別に食事とお酒の量を普段の2倍にしたのが原因であると言われていた。本人がオリンピック開始前に、横浜名物の「みちのく弁当」を2倍にした「住人弁当」を食べるツイートをしていたのだった。

 そういえば母も、彼はすでに亡くなっていると電話で言っていたような気もする。この一連の流れは、もう一度私がさっきの夢を見て、彼に住人弁当を食べるのをやめさせろという神の暗示かと、もう一度眠る体制に入った。