夢日記

書き留めた夢を文章にして公開しています

220205

 インターン先の最寄駅から出ているバスに乗り、一番後ろの席から窓の外を眺める。混んでいないのをいいことに、リュックを抱き枕のようにかかえて5人席に寝転がるようにしている。ゆっくりと移り変わる景色が心を寂しくさせる。もうすぐ私はこの町を去る。

 バスがホテルに着き、乗客は皆降りる準備を始めた。私も後に続き、ホテルの入口へ向かったが、従業員がこちらに手招きをするので、みんなの列から離れて招かれる方へ歩いた。自分はVIPで地下の特別な部屋に招待してもらえるのかもしれない、と期待しながらエレベーターに乗り込むと、少し降りた階でエレベーターは止まり、そこで降ろされてしまった。

 降りた先はレストランで、私は今日からここで働くことになっているらしい。たすきをかけた女の人が私を迎えに来た。もう今すぐにでも働いてもらうつもりのようだ。彼女の後について、座敷へ上がった。部屋を仕切る壁に沿ってそろそろと横歩きし、お客さんの真後ろから手を伸ばし、大皿に載っている具材を鍋に入れていく。目の前にお客さんがいるので思うように手が動かせず、具材がぼろぼろこぼれてしまう。隣の座敷から、「ここはダメだなぁ、まあ、こんなもんか…」とか聞こえてくる。はやく帰りたい。

 仕事がひと段落し、まかないを食べる。ピーマンの肉詰めやとりササミのパン粉焼きが並んでいる。他のスタッフと話しているうちに、ここにはいい食べ物がないね、という話になった。咄嗟に相槌を打ちながらも、さっきバスから見えたうどん屋のロゴが頭をよぎった。確かあそこのうどんはかなり美味しかった。

 2人でそのうどん屋があるあたりへ繰り出した。(美味しそうなお店、結構あるじゃないか…。)ごちゃごちゃした繁華街の中に、小さくて目立たないお店があった。なぜだか目に留まり入ってみると、店内はおしゃれで、飾りすぎない感じの木造レストランである。お客さんもそこそこいる。

 相席へ案内された。両隣に知らない人が座っている。私と連れはそれぞれ違うものを頼んだが、色合いが大変似ている。どちらも赤く色づいた紅葉のようなものが皿いっぱいに散りばめられているからだ。短く突き出した柄は若草色で、葉の中央部にかけてグラデーションになっている。

 向かいに座っている連れが、両隣の人たちと共に、狭いテーブルの真ん中にそれぞれ頼んだものを集め出した。全ての皿に紅葉が散りばめられているので、とても綺麗。みんなでシェアしようということだろうか。自分の頼んだものも真ん中に置くべきだろうか…。本音を言うと自分の頼んだものは自分だけで食べたい。