夢日記

書き留めた夢を文章にして公開しています

211125

 私がもうすぐ引っ越す予定の団地に高校の同期も引っ越したというので、下見をしがてら会いに行った。彼女がいるはずの建物に入ると、中はだだっ広くがらんどうである。こんなに広い部屋に住んでいるのか、と驚く。呼びかけてみても返事はない。ここに人はいないようだ。2階、3階、と見て回るが、どこも同じように広い部屋が一つあるだけである。テーブルや椅子などの簡単な家具が置かれてはいるが、人が住んでいるにしてはあまりに生活感のない空間で、不安な気持ちになる。

 この団地には各住人の部屋を仕切る壁がないのだと気付いたのは、彼女がいたはずの建物を出てすぐあとのことだった。新生活を壁のない部屋で過ごす心構えができていなかった私は、共有空間の中で自分だけの居場所をいかに確保するか思案をめぐらせた。とりあえずカーテンで部屋を区切ろうと、カーテンを片手に建物に入る。方向音痴なのですぐに自分の行くべき方向を間違える。見かねたのか、とうとう大学時代の友人が段ボールをL字型に立てて私を誘導してくれるようになる。闘牛の気分。

 なんとか自分の部屋に着いた。カーテンを取り付け、段ボールを積み上げる。動ける範囲がかなり狭くなる。カーテンのすき間から向こうを覗くが、やはり誰もいない暗い部屋が広がっている。とりあえずお腹が空いたのでご飯を食べよう。祖母と叔母が買い出しに行ってくれてしばらく経つが、まだ帰ってこない。さっき他の人の部屋の鉄板を見て焼肉の話をしていたので、我々を置いていいもんでも食べに行ったのでは、と母。

 母は自分で買い出しに行くと出ていき、惣菜べんとうを持って帰ってきた。しかしそのすぐあとに続いて、祖母と叔母も帰ってきた。同じような惣菜べんとうや蕎麦べんとうが狭い部屋に並ぶ。叔母は、幼稚園のときにもらう園児カードでしか買えないお弁当を私にくれた。

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