夢日記

書き留めた夢を文章にして公開しています

0924

 彼女の母は仕事人で、彼女が学校から帰ったら家に誰もいないのが日常である。ただ今日は特別で、家で母が彼女の帰りを待っている。母と一緒にお昼の時間を過ごせるのはずいぶん久しぶりのことなのに、彼女の表情はいつもより暗く感じる。不思議に思うが、彼女が帰宅した後の母とのやりとりからその理由が明らかになった。

 彼女が家のドアを開けるとすぐに奥から彼女の母が出てきた。おかえりの言葉もなく、彼女に向かって開口一番、

「お父さんの仕事場に行くからついてきなさい。」

と言う母。結局いつどこにいても仕事の話ばかりだ。彼女はこの母の言葉で、今まで溜め込んできたものが一気に溢れ出すのがわかった。彼女は母のすぐそばにいた幼い妹をおんぶして家から飛び出した。母はしばらく呆気に取られていたが、すぐに我に帰り、彼女を走って追いかけた。私もそのすぐ後に続いた。

 彼女は大学キャンパスの本館前を横切って駆け抜けていく。そこへ後ろから車がやってきて、彼女と妹を中に入れて再び走り始めた。彼女の母はどこかで自転車に乗り換えたらしく、後ろから私を猛スピードで追い抜き、走り去ろうとする車に向かっていった。すると突然、車の影からもう一台自転車が飛び出し、右手前方向に走っていった。自転車は母を錯乱させるためのダミーだったが、彼女の母には効かなかったようで、母はそのまま彼女らを乗せた車を追いかけていった。

 とはいえ、自転車では車に追いつけはしないだろうし、ひとまず作戦は大成功である。植え込みのそばに停まったダミー自転車のもとに駆け寄ると、やはり乗っていたのはE君であった。彼は本作戦の首謀者だ。さすが、目を見張るほどの活躍ぶりだった。気がつけば私の他にも部活の同期が何人か集まってきている。

 E君はビニール袋を開いて中を見ながらM君と話している。何の話かと思って近寄ると、ビニール袋の中にはつけ麺が入っていた。E君の手作りらしい。おそらく麺ではなくつけだれの話なのだろうが、いずれにせよさすがE君だ。周りのみんなも口々に彼を褒め称える。賞賛の対象が今回の作戦なのかそれともつけ麺なのか、よく分からなくなってくる。

 とりあえずみんな私の家に来た。カメラでつけ麺の写真を撮ろうとしていると、E君のスマホに電話がかかってきた。番号を見たE君は血相を変え、慌てふためき始める。間を置かずに玄関からドアをドンドン叩く音が聞こえてきた。ドアのすりガラス越しに警官のシルエットが見える。私は恐ろしくなり、M君の背後に隠れた。

 警官は勝手に鍵を開けて中に入ってきた。玄関の方に向かったE君と警官とのやりとりが聞こえる。決して穏やかなやりとりでないことが伝わってくる。警官はE君に詰め寄りE君は後ずさりをするので、彼らはどんどんこちらに近づいてきた。警官は私の立っている壁に回り込むようにE君を追い込み、私のすぐ右隣で壁ドンをした。その手が若干私の右肩に当たった。

「他人の家に勝手に上がり込んで何をしてるんだ?」

と警官。(それはこっちのセリフだろ…)と思ったが、さすがに口に出せる空気ではない。