240728
上司の家は、世田谷にある「鞄278」という鞄屋だった。Googleマップで調べるために、検索バナーに「鞄」と打ち込むと、「鞄173」や「鞄622」など、似て非なる店がいくつかヒットした。同じ系列の店だろうか。
1階が店で、2階が生活場所になっている。店は正面の壁がガラス張りになっていて、中から道を行き交う人々の様子がよく見える。中央に作業机や工具が置かれていて、周囲の壁に、売り物となった鞄が並べられている。
2階は思いのほか豪邸だった。まず、能などを行うための舞台があるのが驚きだ。廊下には赤いカーペットが敷かれ、天井まで届く本棚が、廊下に沿ってどこまでも伸びている。
バス停から定食屋に移動し、友人と待ち合わせる。メニューには美味しそうなステーキ丼などのイラストがたくさん描かれている。今のところお腹があまり空いていないので、このお店では食べられるものがないな、と思い、「四条烏丸」と紙に書いて、店員に渡す。
ふと、昔の先輩に会いたくなった。なぜか、奥の方に行けば会える気がして、トイレに向かった。