夢日記

書き留めた夢を文章にして公開しています

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 柱に巻き付いているタイプのらせん階段を下りながら学校へと向かう。階段とは言ったが、教科書やプリントなどいろんなものが床一面に敷き詰められており、もともとあったはずの段差はほとんど埋められ、もはや下り坂のようになっている。このらせん階段は狭い筒状の空間の中央部に位置しており、全方面を壁で囲まれている。しかし階段の端には手すりが設置されていないため、一歩でも踏み外せば階段と壁のすき間に落ちてしまう。自然と体は柱のある左側に寄る。落っこちないよう慎重に足を運ぶ。

 この道を通って登校することは滅多にないため気づかなかったが、ここはすでに学校の中らしい。ところどころ向かいの壁に掃除用具入れや細長い窓などが設置されている。なかには、人一人がちょうど入れそうな穴の入口が空いていたりする。中は真っ暗でどうなっているのか分からない。以前学校全体の大掃除の時に、クラスメートが階段から飛び移ってその穴に入っていったことを思い出す。私もとっても穴に入りたい衝動に駆られるが、この時間だと他の人に見つかりそうなのでやめた。そういえばこの前、早朝の学校に忍び込んで、朝風呂に入ったことを思い出す。深夜か早朝の誰もいない時間帯にこっそりここにきて、あの穴がどこへ続いているのか、中に何があるのか探検することを決めた。

 ようやく一番下まで来た。しかし階段と床との間は結構高さがある。生徒会長が、着いた人が階段から降りられるよう、一人ひとり手助けしている。教科書とプリントでできたでこぼこ道を進む私に「おはよう」と手を差し伸べてくれた。私はその手を掴みながら、「めっちゃ眠いわ…」と学生時分の朝の常套句を口にした。しかし私は本当に眠たく、先ほどからほとんど寝ながら前に進んでいたのである。今また視界がぼやけた。

 「朝日を浴びるといいよ!」

と生徒会長。

「そうする!めっちゃ朝日浴びるわww」

と言いながら床に降りて窓の外を見ると、富士山の黒い影と後ろに広がる真っ赤な朝焼けが目に映った。

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