夢日記

書き留めた夢を文章にして公開しています

210323

 もうじき地球に隕石が落ちてくるらしい。街の人はそれを知らないのか、普段通りに振舞っている。夕飯を食べにその辺の居酒屋に入ると、3人の気怠げな女子高生らと相席にされた。料理が出てくるのを座って待っているが、向かいの3人の視線がやけに痛い。お喋りをするでもなく、壁にもたれかかってこちらを見てくる。いたたまれなくなって店を出た。

 なんとなく癪に触ったので、次の日の同じ時間に再び同じ店を訪れた。今度は相席ではなかったが、どうやら右隣の部屋に小学校の同級生のがいるらしい。壁に耳を当て、彼女が電話するのを盗み聞きする。どうやら電話越しの相手も同じ小学校の同級生のようで、彼女が長年の夢であった女優になったこと、他の同級生も同じ夢を追いかけていたが、諦めてしまったことなど、近況を伝えていた。私は途中で転校してしまったので、もう彼らは自分のことを覚えていないだろうと落ち込み、またも夕飯を食べずに店を出た。

 とうとう地球に隕石が落ちてきた。宇宙の彼方から地球を見ると、小石のような隕石がゆっくりと地球に近づいているのが分かった。隕石は地球にすっと入り込んだ。しばらくすると、朱色のマグマがあちらこちらから龍のように頭を出し、うねうねと動き始めた。

 マグマ龍の胴体はあまりに長く、地球の外側からその姿を捉えることは困難で、頭がどこにあるのかも分からなかった。マグマ龍にとっての地球は、我々にとっての水のように、自由に中に入ったり外に出たりできるものであるらしく、いつしか龍の胴体が山のように街を取り囲み、奥まで連なっているのが見えた。龍はゆっくりと前進しており、びっしりと龍を覆う朱色の鱗が目の前を流れていく様子を、街の人たちと一緒に眺めていた。

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