夢日記

書き留めた夢を文章にして公開しています

210226 - 2

 数学の授業では、複数の生徒が宿題を板書させられることが度々ある。私も運悪く一番最後の二次方程式を解く問題を当てられた。指名された生徒たちが一斉に立ち上がり、板書を始める。普段の授業ではほとんど無いと思うのだが、この日は問題数が多かったからか、横黒板まで使うことになった。

 私の担当は一番最後なので、横黒板の右端に板書をすることになるのだが、先生が目分量でスペースを振り分けたせいで、幅がとても狭い。さらに私の背の低さと黒板の高さが相まって、なかなか上手く書けない。宿題はしっかりやってきたはずなのだが、ノートから目を離して見上げるような形で板書をし、続きを確認しようと再び俯くと、もうどこを書いていたか分からなくなる。他の生徒はみんなもうとっくに書き終わって、席に戻ってしまった。先生は左端から順に答え合わせを始めた。解説を進めながらこちらへどんどん近づいてくる。ヤバい、早く終わらせなきゃ!

 (3x+7)²を書いては消し、書いては消し、を繰り返していると、私のすぐ右横のドアが急に開いた。入口に、撮影関係者だろうか、それらしき機材を持っている人が何人か立っている。何の変哲もない授業のいったい何を撮影しようというのかは分からないが、先生は事前にこのことを知っていた様子だった。

 とにかく授業どころではなくなり、机は教室の隅に移動され、私はキーボードのような機材を手渡された。使い方も知らないし、持っていても仕方がないが、床に置くわけにもいかない。確か教室前方のドア横にソファがあったので行ってみれば、誰かがiPadを2台充電している。潰してしまうかもと思って諦め、机2台を組み合わせてもらい、そこへ機材を置こうとしたその時、どこからともなくヤモリが出てきた。

 都会でもヤモリはさほど珍しい生き物ではないのだが、よく見るとそいつには羽が生えている。羽の生えたヤモリはさすがに珍しい。生まれて初めて見た。私にそいつを見せてくれた人が手を滑らせてしまったのだろうか、羽ヤモリがブーンブーンと教室中を飛び回り始めた。私は虫は苦手ではないが、虫の羽音は嫌いなので、大変不快だった。結局板書を終わらせることはできなかったものの、目覚めることができて何よりである。